8か月ぶりのホーム公式戦:シュツットガルター・キッカーズ

2020年8月中旬のある日、シュツットガルター・キッカーズ(ドイツ5部リーグ所属)の
公式戦を見に、キッカーズのホームスタジアムに行ってきました。

ホームスタジアムで最後に公式戦が行われたのは去年、2019年12月初旬でした。
その後、約3か月の通常の冬季中断に入り、中断明けの2020年2月末、シーズン後半の
第1戦目がホームスタジアムで予定されていました。

ところがその試合前日の午後、急遽試合の中止が発表され、延期となりました。
前の日とその日に雪が降り、ピッチ全体がうっすらと白く覆われたためでした。

冬季中断の間はまったく雪が降らず、中断明け直後に雪で試合が取りやめになるなんて、
なんだか皮肉なものでした。

その後アウェイの試合を経て、先ほどの雪で延期となった試合が3月初旬に
ホームスタジアムである予定だったのですが、またしてもその試合前日の午後、
試合の中止が発表されたのです。

新型コロナウィルス感染拡大の為でした。

そしてその後は、ドイツではサッカーの全試合が完全にストップ。

サッカーの試合どころの話ではなくて、外出制限、接触制限、ほとんどの施設の閉鎖となり、
目の前にある現実が現実っぽくない、けれどそれが現実、という日々を送ることとなりました。

結局キッカーズの所属する5部リーグは再び試合が再開されることはなく、
コロナですべてが止まる前の時点での結果に基づき2019-20年のシーズン終了となりました。

キッカーズは4部昇格を目指していたのですが、その時点で3位だったため
目標は達成されることなく次のシーズンも5部で戦うことになりました。

キッカーズの所属リーグで4部に昇格したのはVfB シュツットガルトIIという、
VfBシュツットガルトの2部(U21のユース)チームです。

このような状況の元、最後のホーム公式戦から気づけば8か月が経ち、先日ついに
新シーズン(2020-21年)のWFVポカールというカップ戦のホーム開催に至ったのです。

待ちに待ったホーム公式戦、ワクワクとそわそわしながら地下鉄にのりました。

いつものように、ユニホームを着た他のサポーターに地下鉄の中で会うかなと思ったのですが、
夫と私以外、キッカーズのユニホームを着た人は1人もいません。

スタジアムの最寄駅で下車したところ、他に降りる人は数人です。

今日は本当に試合があるのかな。。
もしかしたらまたキャンセルになったんじゃ。。。と思わずにはいられませんでした。

けれど、スタジアムが見えてくると入り口付近に人々がいたので
あ、ちゃんと試合あるんだとほっとしました。

観戦チケットはコロナ前は当日にスタジアム前の窓口で購入できましたが、この試合は
事前に申し込みと支払いをして、試合当日に窓口でチケットの受け取りでした。
現在、観戦者は最大500名までとの規制があるためです。

スタジアム入場時には、入場者とスタッフ共にマスク着用、
コロナに関するA4の質問用紙があり、入場者は体調などの質問にチェックを入れ、
名前、住所等の連絡先を記入しスタッフに渡します。

日本のようなマスク着用の習慣が全くなかったヨーロッパで、自分も周りの人も
マスクをする光景を目にするなんて、コロナ前では考えられませんでした。


その後、持ち物チェックとボディチェックです。
スタジアムの中でもマスク着用。
席に座っている間のみ、マスクは外していいのでした。

普段はスタジアムの立ち見席で観戦するのですが、そこはそもそも開放されておらず、
観客はスタジアムのメインスタンド側の指定席のみでした。

他の人との距離を取るため、列は1列目、3列目、5列目が着席可、2列目、4列目、6列目、
のように偶数列はテープで封鎖されていました。

実に8か月ぶりのホーム公式戦、他の観客とともにいいプレーには拍手を送り、
惜しいゴールには両手で頭を抱えて体をねじり、決まったゴールには立ち上がって喜びました。

キッカーズ公式戦


こうしてまたホームスタジアムで試合が見られることへの喜びとともに、
顔見知りのサポーターと会えたものの、握手をしたり、ハグをしてのあいさつができない
寂しさを感じ、今もコロナ禍であり、状況が大きく変わったことを改めて
痛感せざるを得ないのでした。

また、スタジアムの反対側とゴール裏は開放されなかったため、無人です。

本来であればサポーターでいっぱいになるはずの場所にだれもいない光景を目にして、
心寂しい気持ちになりました。

試合は4対0でキッカーズの快勝でした。

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