コロナウィルスの感染が広がり、ヨーロッパでは3月中旬にサッカーの試合が中断され、ドイツやスペインなどではその後、無観客試合でのリーグ再開となりました。
「無観客試合」という日本語を聞くと、ピッチ上に選手がいて、文字通り、観客席には
だれもいない、がら~んとした状況を思い浮かべます。
では、英語では「無観客」の状態をどう表現するかというと、
→ ”behind closed doors” :文字通りだと、「閉まっている扉の後ろで」
という言葉が一般的に使われています。
例えば、
例1.The Bundesliga will resume behind closed doors.
(ブンデスリーガは無観客で再開する。)
例2.The match will be played behind closed doors.
(その試合は無観客で行われる。)
なので英語だと、
入り口の扉が固く閉ざされていて観客はその先に待っているピッチにたどり着けず、その扉の向こう側で試合が行われている、という状況を浮かべると分かりやすいと思います。
スペイン語も英語と同じような言葉を使います。
→ “a puerta cerrada “ :「扉が閉まっていて」
例1. La Bundesliga se reanudará a puerta cerrada.
(ブンデスリーガは無観客で再開する。)
例2.El partido se jugará a puerta cerrada.
(その試合は無観客で行われる。)
スペイン語でも英語と同じように、上のように扉が閉まっている光景を浮かべると覚えやすいと思います。
じゃあドイツ語も、英語やスペイン語と同じか、というとそうはこなくて、
ドイツ語では
→ ”Geisterspiel” (名詞)と言います。
カタカナにすると、大体「ガイスター シュピール」
Geist(ガイスト)はいくつか意味がありますが、その中で幽霊やおばけ、という意味があり、
直訳すると「おばけ試合」。
観客がいなくて静か、つまり、観客=おばけ・幽霊、ということのようです。
ボルシア・ドルトムントのマスコットであるハチのエマ(Emma)が無観客試合の前に、頭から体全体に白い布をかぶり、ゆらゆら揺れているビデオがありました。
それ以来、私は “Geisterspiel” という言葉を聞くと、エマのような可愛らしいおばけがスタジアムにいる様子を思い浮かべたくなります。
ドイツのブンデスリーガやスペインのラ・リーガは、通常8月にシーズン開幕となりますが、今年は9月に始まる予定です。
無観客試合となるのか、或いは観客有りとなるかどうかは、現時点でまだ決まっていません。